デザイン思考でイノベーション!IDE Oの商品開発フローを学ぼう

IDEO,商品開発

デザイン思考は、近年ユーザー視点でのイノベーションを起こす上で重要視されていますが、どのようなプロセスを経てイノベーションを実現しているのでしょうか。

今回は、デザイン思考の商品・サービス開発プロセスを世界屈指のデザイン会社IDEOのティム・ブラウンの著書『デザイン思考が世界を変える』から学んでみましょう。

商品開発の現場で必要なのはSPARCすること

商品開発,SPARC

商品開発時の基本的な問題解決プロセスに「PDCAサイクル」がありますが、SPARCはデザイン・イノベーションに特化した商品開発のための問題解決プロセスです。

S:See(観察)
P:Plan(計画)
A:Act(実行)
R:Refine(改良)
C:Communicate(伝達)

デザイン思考においては、ユーザーの内なるニーズを起点することは基本中の基本です。加えてこのSPARCモデルで、商品開発までの流れを掴んでおきましょう。

S:See(観察)

IDEOは、デザインする際には徹底的にユーザーを分析するという話は有名ですが、ユーザーを観察して情報を集めることは最重要項目です。

このとき、遠くからストーカーのようにユーザーの日常生活の行動を観察したり、アンケート結果などの表面的な情報を得るのではありません。

ユーザーをより深く知り、感情の変化や文化の違いまで根本的なレベルで繋がる。ユーザーコミュニティの中でコミュニケーションをとったり、ユーザーの生活の中に入っていくなどしていきます。

特に、「統計的に平均的な人々」から情報を得るのではなく、「極端な利用者(エクストリーム・ユーザー)」の変わった生き方や考え方の中に”新たな価値”を発見しましょう。

ポジショニングマップが埋まるほど商品の飽和した市場では、普通の人を参考にしていても”普通の商品"しか生まれないのが現実です。

P:Plan(計画)

ユーザーを観察して得られた情報をもとに、ユーザーにとって価値ある商品プランを構築していきます。

今日の市場が似通った商品で溢れているのは、既存のビジネスモデルの枠組みに適応するかどうかで効率優先で設計されるためです。

効率優先で考え出されるアイデアは、漸進的で平凡なものになり、競合他者にもたやすく模倣されて広まってしまいます。

自動車会社や携帯の主要キャリアや大手ファストフード店の多くは、競合に追随して同じような機能や料金プランや商品を提供してるので、よく分かるかと。

このような事業は、資金を多く使える企業が勝ちやすいので、自信がなければやめましょう。

そうでなければ、観察の段階で平凡なユーザーから情報を集めるのではなく、極端な使い方や考え方をしているユーザーから「その発想はなかった。」といった新しい価値を追求していく必要があります。

A:Act(実行)

製品は様々な要素が一体となって優れた経験を生み出していかなければなりませんが、最初の段階では、最低限必要な精度でアイデアを形にする(プロトタイプを作る)ことが商品開発を行う上で効果的です。

いきなり大量生産を行うための精巧な製品を作ろうとすれば、もしそれがユーザーにとって必要とされていなかった場合は大きな損害が発生します。これは怖い。

最初にプロトタイプを作れば、予算も少なくて済むし、ユーザーがどういう反応をしてくれるのかイメージもつくので、お得です。

商品の新しいコンセプトやアイデアはもちろん重要ですが、商品開発はそれを最終的にどういったディテールに納めるかなので、実現段階に入ったらスピードとクオリティを意識して効率も考えていきましょう。

R:Refine(改良)

デザイン思考はユーザーのニーズを重視する点が重要だ。良いアイデアは発案者・開発者が判断するものではありません。

ユーザーの口コミ(バズ)を生むアイデアを大切にすべきです。

なので、プロトタイプを作成した際にはユーザーの反応を把握し、反応がいまいちならコンセプトやアイデアを練り直し、良い反応がとれるならその反応が最大化されるように改良していきます。

何事も最初から上手くいくことはほとんどないので、改良を加えることで質の高い良いものに変化させよう。

C:Communicate(伝達)

最後に、ユーザーにとって価値ある商品やサービスが完成した際には、ユーザーに商品を届けましょう。

売れる商品を開発するためには、世の中に出す段階までにどれだけ準備をするのかが非常に大切です。

マーケットに即したメディアでユーザーの心に響くメッセージがあれば、基本的にモノは売れますが、洗練されたデザインでなければすぐに廃れてしまいます。

世の中の商品は新商品を次々とリニューアルする形で、一時の購買欲求を高めて沢山売っているのを良く見かけますが、それは企業の都合で作られたモノであって、本当にユーザーの抱えているニーズを重視して作られていない気もすることも多い。

しかし、それではいけません。

SPARの段階で、ユーザーの潜在ニーズを満たすに新しい価値を生み出し、改良を加えていって楽しく披露していきましょう。

まとめ

世界有数のデザイン会社であるIDEOでは、このようにして初めてユーザーの内なるニーズに応えた新しい商品が開発されていきます。

IDEOの特徴はやはり、徹底した「ユーザー観察」にあります。優れた技術者が集まっているのもそうですが、商品開発の最初の段階でほぼ勝負が見えているように思います。

マーケティングとは名ばかりで企業のやりやすいように新商品のアイデアを考え始める企業と徹底的にユーザーの視点に立って既存のシステムに囚わずにアイデアを出していく企業、どちらが上手くいきそうでしょうか?

参考書籍:『デザイン思考が世界を変える』ティム・ブラウン

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